中古フライロッドをチェック!
某オークションで落札したロッドが届きました。
ORVISのHLSシリーズ。90年代から販売されていましたが、SUPER FINEシリーズの影に隠れて今ひとつ目立たなかったような記憶があります。
この後、HLS2へとモデルチェンジし、SUPER FINEシリーズも廃盤となり、ORVISの迷走が始まるのです。
アンサンドのグレーブランクス、スリーブフェルール、フロント巻き上げのグリップと、ORVISの代名詞であるSUPER FINEシリーズの特徴を継承しつつ、高弾性カーボンにブラックのラッピングとルックスもキャストフィールもシャープに仕上げたシリーズです。リールシートはバール杢のウッドで、ラッピングにワンポイントで入れられたゴールドと相まって高級感を醸し出しています。
長らくHLSシリーズを愛用しており、今後も長く使い続けられるようにと、程度の良さそうな物を見つけると集めているのです。最近では中古で出回る物も劣化が目立ちます。
さて、今回届いたロッドの状態はどうでしょう?
リールシートのウッドは一部クリア塗装が剥げ木地が剥き出しに。
ブランクスの一部には白いくすみが。古いブランクスによく見られます。
♀側のフェルールは綺麗です。テーパー部のラッピング割れは定番。
一方で♂側は擦り合わせが為されていました。
しかもフェルールの重なりよりかなりバット側まで研磨した跡が・・・
新品の時点で擦り合わせされたロッドもあると聞いたことがありますが、これはどう見ても素人仕事ですね。
グリップのコルク痩せは酷いです。おそらく汚れを取るために痩せ始めていたコルクにペーパーをかけたのでしょう。年輪状に硬い部分だけが目立ち、それ以外の部分はやけにザラザラしています。
劣化したコルクはペーパーをかけてもツルツルにはならず、逆にザラツキや年輪が目立ってしまうのです。
フェルールは残念ですが、それ以外は歳相応の劣化具合でしょう。むしろブランクスやラッピングには目立った傷がなく綺麗な方です。
擦り合わされたフェルールはガタツキが酷かったため、瞬間接着剤で修正しました。
グリップがボロボロになるまで使い倒し、SUPER FINEのコスメでリメイクするのも面白そうです。
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