遂に買ってしまいました、車載冷蔵庫。
購入したのは9月、このブログも下書きのまま放置していました。
前々から欲しかったんです。ただ、怪しげなアジア製のものが多く、有名メーカーのものは高価でした。冷えないとかすぐ壊れるとかとの口コミも多く耳にし、購入を躊躇っていたのです。
EENOURのD10、10Lの冷凍冷蔵庫です。
数年前にはカセットガスを使う機種の購入を本気で検討しましたが、自分の車に積むには大き過ぎたんですよね。
で、最近はバッテリー内蔵の機種がいくつか出てきました。インプレ記事を見るとどれもなかなかの性能みたいです。
このEENOURのD10は他の有名一流メーカー同スペック機種よりも安価なのですが評判はまぁまぁ良さそうです。思い切って購入しました。
電源はAC100V、DC12V/24V、内蔵バッテリー、ポータブル電源の5way対応とうたっています。ここで注意が必要なのはポータブル電源であってモバイルバッテリーではないということ。スマホ用モバイルバッテリーからUSBでの給電が可能なのかと思ったのですが、これは出来ないみたいでACコンセント付きのでっかいポータル電源からのこと。要はAC100Vってことですよね?わざわざポータル電源って書く必要あるのかな?
また、バッテリーを装着すればソーラーパネルからの給電も可能とのことです。
外寸は37.5D×26.5W×43.5H cmで約7.5kg、庫内寸法は約23.5×16.7×25cmだそうです。バッテリーは約1kgとのこと。
ヴィッツの荷室に置いてみました。床面積は取りませんが高さ方向の大きさが目立ちます。置き方によってはリアゲートに干渉しました。
重さはバッテリー装着時の空荷で約8.5kg。そこそこの重量感です。
何かで支えないと倒れそうですね。実際に釣りに持ち出した時は後席足元に置いてフロントシートをスライドさせて押さえました。
一方、外寸の割に庫内は狭いです。コンプレッサーやバッテリーがあるので致し方ないです。LEDの照明がついています。
500mLペットボトル8本、350mL缶12本、1L牛乳パック5本が入るとのこと。自分はライトソルトで釣った魚を持ち帰るのがメインなので、食べ頃サイズのアジが入ればいいかなと。500mLペットボトル数本に持ち帰り用のアジくらいなら何とか入りそうです。ショアジギングでサゴシやイナダは厳しいですね。
蓋の裏は凹んでいるのでもっと高さのあるボトルも立てて入れられます。
中国製なので仕上げは少々雑です。
ドアのストッパーに擦ったような跡が。ボディにも数ヶ所傷がありましたが、プラのバリも結構あるのでこの辺りは気にしていてはキリがありません。使用には支障ありませんし、使っていれば傷も付きますし。
でも気になっちゃいます。パネルの継ぎ目が波打っていますし、緩衝材がはみ出している部分も。
操作パネルの表面の透明シートはスイッチ部分に浮きが。
デザインは格好良いですよね。ただ、縦長デザインなので車のフロアに置く際には転倒注意です。
こちらのサイドにバッテリーを装着。
反対側に電源コード差込口。
正面下側に操作パネル。機器類やバッテリーを収納庫の下にまとめて床面積を小さくする設計なのでこれは仕方ないのでしょうが、上部にあったほうが使いやすいし標示も見やすいです。
蓋のロックは軽く外れます。知らない間に外れないか心配な程軽いです。パッキンも緩い感じです。もっと蓋で押し付ける位でも良いのでは?
この蓋、開口方向が変えられます。助手席足元などに置く時には重宝しそうですね。
片側のヒンジ受けに溝が掘られていて蓋を垂直に立てた状態で上に引くと外れるのです。
バッテリー容量は15,600mAr。今やスマホ用のモバイルバッテリーでは20,000mArなんてのもあるので際立って高容量と言うわけではないです。が、本体が省電力なのか3℃程度の冷蔵なら24時間使えたとのインプレもあります。
スマホ用のモバイルバッテリーからUSBで給電すれば内蔵バッテリーと合わせてかなりの時間使えそうだなと思ったのですが、これは出来ないみたいです。バッテリーにあるUSB端子は他機器への給電とバッテリー単体での充電用でした。
バッテリーの充電器は付属していません。60WのPD3.0対応の充電器を購入する必要があります。ただ、バッテリーを本体に装着すれば付属のACアダプターで充電できます。本体にバッテリーを装着しACアダプターを接続して、本体の電源スイッチは入れずにバッテリー本体にある電源スイッチを長押しします。するとバッテリーのLEDが緑に点灯し、本体の操作パネルにバッテリー充電量のバーグラフが表示されて充電が始まります。フル充電には6〜8時間ほどかかるとか。本体を駆動しながら充電もできるそうです。
充電完了後、本体からACやDCの電源を抜き、バッテリーの電源スイッチを長押しするとバッテリーの電源がONとなります。バッテリーのLEDが青に点灯し、電源スイッチをワンタッチすると左側に並ぶLEDの点灯個数で残量が3秒間だけ表示されます。
この状態で本体の電源を入れるとバッテリー駆動で冷却が始まります。本体操作パネルにも残量が表示されます。バッテリー保護レベルは強制的にLになるみたいですね。
少しややこしいのはバッテリーに電源スイッチがあること。先にバッテリーの電源を入れておかないと本体の電源スイッチを長押ししても電源が入りません。
逆に本体のスイッチを切ってもバッテリーのスイッチはONのまま。ONのままだと何に電気を使っているのかはわかりませんが、せっかくチャージした電気が消費されていそうで勿体ないです。
さて、初期不良が多いとの噂もあるので早速チェックです。とは言っても冷蔵庫関係は輸送から少し時間を開けて電源を入れること。配送から1日あけて週末に電源を入れてみました。
ACアダプターで給電しますがバッテリーも装着して充電しながら使ってみます。設定温度を-20℃にしてECOモードで。芝刈りをしながら30分少々経った頃には-15℃になっていました。さらに30分後は-16℃。ECOモードではこれが限界なのかな。MAXモードに切り替えたところ10分程で-20℃に到達です。その後はECOモードに切り替え30分程-20℃をキープしてくれました。
コンプレッサーは起動時にはプルンといった振動を伴う音がしますが、起動してしまえば駆動音は気になりません。野外では駆動しているのかわからない程でした。
本体排気口からの排熱はほとんど気にならないレベルでした。手を当ててみても僅かに風を感じる程度で、熱も人の息より低い温度だと思います。車内で使っても問題はなさそうです。
気になったのはACアダプターの発熱。ちょっと心配になるくらい熱くなります。
初期不良もなくしっかり冷えてくれています。ただ、ここまでは操作パネルに表示される庫内温度を信じての話。実際の庫内温度と表示温度は一致しているのでしょうか。
ワイヤレス温度計で確認してみました。
バッテリー駆動で-20℃に設定し、先ずはECOモードで。
電源投入時。本体表示温度は27℃、庫内に設置した温度計は29.1℃でした。
10分後、表示は6℃、庫内実測は22.5℃。
20分後、表示は-4℃、庫内実測は10.6℃。
30分後、表示は-9℃、庫内実測は2.4℃。
40分後、表示は-14℃、庫内実測は-4.2℃。
50分後、表示は-16℃、庫内実測は-7.3℃。
60分後、表示は-16℃、庫内実測は-10.3℃。
本体表示温度は-16℃で頭打ちです。やはりここら辺がECOモードの限界みたいですね。庫内に設置した温度計は反応が遅いのか順調に-3℃位で下がり続けていますが、ここでMAXモードに変更です。コンプレッサー稼働音は少し大きくなったかな。
70分後、表示は-20℃、庫内実測は-13.1℃。
庫内実測値は順調に下がっていますので今後も下がる可能性はありますがここで終了にしました。恐らく庫内壁面が-20℃に到達してから徐々に庫内の空間が冷やされているというイメージだと思います。メーカーの解説では庫内温度差3℃との記載も。この辺りのことを考えても庫内全域で-20℃になることは期待しない方が良いと思います。ちなみに庫内に設置したセンサーは底面からも側面からも離してほぼ真ん中辺りに位置するよう設置してあります。
そこまでシビアに考えなくてもかなり冷えることは確かですね。そしてバッテリーは1目盛り減っただけでした。
さて、ここからは本体の保冷能力を確認するため電源を切ってからの庫内温度を追ってみました。本体表示は消えるので庫内に設置した温度計の数値です。外気温は29〜30℃で直射日光は当たっていません。
電源を切ってから10分後、-13.3℃。
20分後、-8.4℃。
30分後、-5.5℃。
うたた寝をしてしまいいきなり90分後です。
90分後、8.4℃。
120分後、13.8℃。
150分後、18.6℃。
180分後、21.2℃。
測ってはみたもののこれがどの程度の性能なのか評価する基準が見つかりませんでした。イメージとしては1時間がいいところかな?庫内が狭いので保冷剤を入れて使用するようなことはないと思います。何らかの理由で電源が使えなくなった場合、電源喪失時に-20℃になっていたら1時間くらいは冷蔵できそう、というくらいですかね。
そこそこ手頃なサイズ感なので、釣りやアウトドアだけでなくちょっとした買い物にも役立ってくれそうです。後は耐久性がどうかですね。