2019年10月28日
DIYでアルマイト処理に挑戦 その3
さて、エンドキャップが通電不良でアルマイト層が出来なかったことと、リングのローレット部に点状の未染色部があったことから、エンドキャップひとつとリングふたつを処理し直しました。
先ずはパイプユニュシュで古いアルマイト層を剥離です。リングは中々色が落ちませんでしたが、歯ブラシで擦ったら綺麗に落ちました。エンドキャップともに何度か擦っては漬けを繰り返し、十分に剥離しました。
続いてエンドキャップを磨きます。前回の処理では艶消しが強すぎたため、処理の前に適度に磨き上げることにしました。きれいな艶を出したければしっかり鏡面研磨までやればよいのですが、半艶程度が希望なので車のコンパウンドかけに使っている3Mのハード2Lで磨き傷がなくなる程度まで研磨しました。
コンパウンドを使ったので洗浄は特に念入りに。リングのローレット部は汚れが入り込んでいるので歯ブラシで縦に横にしつこく擦ります。超音波洗浄器なんかあるといいのかもしれませんね。
続いてエンドキャップの通電をしっかり取るため接点の取り方を変えました。2cm角程度の木片(厚さは1cm)に5mmの穴を開け、そこにアルミ線とエンドキャップ裏の突起を差し込み固定しました。

希硫酸に漬け、先ずは鉛板に+、パーツに―を接続し30秒程通電します。リング、エンドキャップともに盛大に泡を出し、確実に通電している事が確認できます。これは電解研磨といわれ、アルミの表面を溶かし汚れなどを落とす工程です。
続いて鉛板に―、パーツ側に+をつなぎ30分間通電です。

パーツが少ないので流れる電流も前回より少ないです。

ここでひと工夫です。電流を流している間、アルミのパーツからも微細な泡が出ます。前回はこの泡がローレットの隙間に溜まりアルマイト層が出来なかった可能性があり、今回は5分に一度程度パーツを釣っているアルミ線を揺すり泡を逃がす作業を行いました。
この後の染色と封孔の工程では特に前回と変えたことはありません。
出来上がりはこちら。↓

素晴らしい染まり具合です。エンドキャップも適度な半艶で希望通り。ローレットも染残しがありません。
リングは前回成功したふたつと違いはなく綺麗に仕上がっています。

向かって左が前回成功したエンドキャップ。右側は今回研磨後に処理したエンドキャップ。少し艶が出ていますね。

大満足の出来栄えです。素人仕事でここまで出来れば上出来でしょう。

DIYアルマイト処理、各工程は液温管理が手間取るくらいで然程難しいことはありません。液温管理は湯煎することで一定の液温を維持しやすくなります。
一方で、古いアルマイト層の剥離、アルミの下地作り(仕上がりの光沢に影響)、洗浄、接点取りなど細かな作業をしっかり確実に行うことが成功の秘訣ですね。
特に接点の確保は確実にしなくてはなりません。少しでもグラつくとそこにアルマイト層が出来て通電不良を引き起こします。接点跡は必ずできるので、目立たない所に確実に接点を作る工夫が重要です。
綺麗に仕上がったパーツを見ていると思わずにんまりしてしまいます。色々とアルマイト処理をしてみたくなりますね。
最後に、非常に重宝した道具を紹介します。
釣りに使っている非接触温度計が液温管理に非常に役立ちました。実際には5℃程低い温度を示すなど精度は良くありませんが、棒状温度計の補助として大いに役立ちました。

先ずはパイプユニュシュで古いアルマイト層を剥離です。リングは中々色が落ちませんでしたが、歯ブラシで擦ったら綺麗に落ちました。エンドキャップともに何度か擦っては漬けを繰り返し、十分に剥離しました。
続いてエンドキャップを磨きます。前回の処理では艶消しが強すぎたため、処理の前に適度に磨き上げることにしました。きれいな艶を出したければしっかり鏡面研磨までやればよいのですが、半艶程度が希望なので車のコンパウンドかけに使っている3Mのハード2Lで磨き傷がなくなる程度まで研磨しました。
コンパウンドを使ったので洗浄は特に念入りに。リングのローレット部は汚れが入り込んでいるので歯ブラシで縦に横にしつこく擦ります。超音波洗浄器なんかあるといいのかもしれませんね。
続いてエンドキャップの通電をしっかり取るため接点の取り方を変えました。2cm角程度の木片(厚さは1cm)に5mmの穴を開け、そこにアルミ線とエンドキャップ裏の突起を差し込み固定しました。

希硫酸に漬け、先ずは鉛板に+、パーツに―を接続し30秒程通電します。リング、エンドキャップともに盛大に泡を出し、確実に通電している事が確認できます。これは電解研磨といわれ、アルミの表面を溶かし汚れなどを落とす工程です。
続いて鉛板に―、パーツ側に+をつなぎ30分間通電です。

パーツが少ないので流れる電流も前回より少ないです。

ここでひと工夫です。電流を流している間、アルミのパーツからも微細な泡が出ます。前回はこの泡がローレットの隙間に溜まりアルマイト層が出来なかった可能性があり、今回は5分に一度程度パーツを釣っているアルミ線を揺すり泡を逃がす作業を行いました。
この後の染色と封孔の工程では特に前回と変えたことはありません。
出来上がりはこちら。↓

素晴らしい染まり具合です。エンドキャップも適度な半艶で希望通り。ローレットも染残しがありません。
リングは前回成功したふたつと違いはなく綺麗に仕上がっています。

向かって左が前回成功したエンドキャップ。右側は今回研磨後に処理したエンドキャップ。少し艶が出ていますね。

大満足の出来栄えです。素人仕事でここまで出来れば上出来でしょう。

DIYアルマイト処理、各工程は液温管理が手間取るくらいで然程難しいことはありません。液温管理は湯煎することで一定の液温を維持しやすくなります。
一方で、古いアルマイト層の剥離、アルミの下地作り(仕上がりの光沢に影響)、洗浄、接点取りなど細かな作業をしっかり確実に行うことが成功の秘訣ですね。
特に接点の確保は確実にしなくてはなりません。少しでもグラつくとそこにアルマイト層が出来て通電不良を引き起こします。接点跡は必ずできるので、目立たない所に確実に接点を作る工夫が重要です。
綺麗に仕上がったパーツを見ていると思わずにんまりしてしまいます。色々とアルマイト処理をしてみたくなりますね。
最後に、非常に重宝した道具を紹介します。
釣りに使っている非接触温度計が液温管理に非常に役立ちました。実際には5℃程低い温度を示すなど精度は良くありませんが、棒状温度計の補助として大いに役立ちました。
