2024年09月30日
ロック式ストラップピン 顛末記
以前も書きましたが、ギターストラップのロックピンの定番、SchallerのSecuritety Look(正直、ロックピンと呼んでいて商品名知りませんでした)が廃盤となり、後継のS-Lockという製品に変わっていました。2018年にモデルチェンジしたらしく、もう結構経っていたんですね。知りませんでした。てか、数年前にSecuritety Look購入してるんですが…

で、このS-Lock、ひと目で分かるのはストラップへの取り付け部が変更になっていることとパッケージが豪華になっていること。旧製品はワッシャーを挟んで六角ナットを締め込むものでしたのでソケットレンチやスパナを使ってギッチギチに締め込めました。現行品はローレットが彫られた厚めの円盤を指で締め込み、最後にトラスロッドホイールナットのように棒を差し込んで増し締めするようになっています。緩み防止のため円盤のサイドから細いイモネジでも留めるようになっていますが、これは強度的に考えて役立つのか不明です。

実際にストラップに取り付けていないのでこの部分の使い勝手はどうなのかはわかりませんが、ネジ部分が長くなっていますし円盤は厚くて重たいので、Securitety Lookより大きく重たくなっていますね。ストラップを付けたままギターを立て掛ける時には邪魔になりそうです。
旧製品はギター側のピンにストラップ側の金具をセットすると遊びがありカチャカチャしていました。ただ、一度肩から吊るしてしまえば全く気にはなりませんでしたが、気になる人は気になっていたみたいです。現行品は遊びがなく一体化しますね。
で、一番気になったのがギター側に取り付けるピンです。
旧製品は普通のストラップピンと同じで中心に木ネジを通してギターにねじ込むタイプでしたが、現行品はピンと木ネジが一体化しているのです。
ロックする仕組みは、ストラップ側金具にあるスプリングで出入りするロックピンが、ギター側のピン中心の穴(木ネジを通す穴)に嵌るというもの。恐らく旧製品で元々ギターに付いていた木ネジなんかを使って取り付けて、そのネジの頭が大き過ぎてピンの穴を塞いだり浅くしてたりして、ロックが効かずにギターが落下するようなことがあったんじゃないのかと思うんです。だからネジの流用ができないよう一体化させたんじゃないかと。

ただですね、その一体化させたネジが良くないんです。長さはXL(30mm)、M(22mm)、S(18mm)の3サイズを別売りしています。同梱されているのはMサイズで、それ以外の長さを使いたい時はXLかSを別途購入しなくてはなりません。これがまた2,000円以上と高価なうえ、Mサイズは無駄になってしまいます。更にネジ山のピッチが一般的な木ネジと違うんです。木ネジではなくコーススレッドのネジピッチに近いような。
ネジのピッチが違うということは、無理やりねじ込めば元々ギターに切られたネジ山を削り取ってしまうということで、強度的に抜けやすくなるんですよね。だから本来なら元のネジより太いネジを使うか、一度ネジ穴を広げてしっかりとダボで埋め戻した上で下穴あけからやり直さなくてはだめなんです。
旧製品に付属の木ネジもピッチが違っていたので、元々ギターに付いていた木ネジを使う人が多かったんでしょう。
せっかく購入したS-Lockですが、使用せず別のロックピンを探しましょう。
で、色々探していたらSecuritety Lookのコピー品が流通しているではありませんか。中には1,000円を大きく下回るような物も。ま、大陸製の怪しい物だろうと無視していましたが、Parksonsというメーカーが目に止まりました。
コピー品なのかパテント切れで堂々と製品化しているのかわかりませんが、韓国のメーカーだそうです。日本では一時Guildの代理店だったキクタニさんが代理店になっていますし、有名な楽器通販ショップでも扱っていますので、海賊製品ではないのでしょう。

今となっては懐かしいSecuritety Lookのパッケージ、裏には新星堂さんの2,200円という値札が。もう20年近く昔、八王子のロックインでSpirit by STEINBERGERのGU-7Rと一緒に購入したものです。
よく見るとParksonsのパッケージにはSecuritety Looksと書いてあるではないですか!てか、メーカー名といい商品名といい律儀に複数形、sを付けるんですね。
ParksonsのロックピンはPSL-700という型番で、ニッケルとクロームが定価2,750円、ブラックとブラックニッケルが3,300円、ゴールドが3,850円です。
SchallerのS-Lockが定価4,500〜7,000円なのでお手軽ではあります。口コミもそこそこ良さそうなので使ってみることにしました。ブラックニッケルを購入です。
Securitety Lookと違っているのはストラップに取り付ける側のネジ部分が長くなっており、六角ナットも2枚になっています。ワッシャーも少し大きくなっていますね。実はSecuritety Lookではネジ部分が短くて厚手のストラップにセットするには苦労しました。六角ナットはソケットレンチで締め込んでいたので緩むことはあまりありませんでしたが、これがダブルナットになると更に緩み防止に効果ありますよね。ただしダブルナットの本領を発揮するには羽交い締めが必要なんです。つまり、2つのナットをしっかり締め込んだ後に下側のナットを少し緩む方向に回して上側のナットと押し合う形にするんです。が、このナットは非常に薄いので普通のスパナではこれができないんです。締め付け強度は出せませんがESPのマルチスパナを使って気休め程度の羽交い締めをしておきました。六角ナットと同じ厚さの簡易スパナを付属してくれれば完璧なんですが。


耐久性が問題なければウィークポイントも改善された良品ということになります。メッキも綺麗に仕上がっていますし、一部口コミであったピンが固くて外せないということもありません。
ついでにS-LockとParksonsの比較を。部品点数はParksonsの方が多いですが、六角ナット2枚とワッシャーを合わせてもS-Lockの円盤より遥かに軽量です。

Parksonsのネジは木ネジピッチですね。フェルトのスペーサーは付属しませんので元々ギターに付いていたものを利用することになります。

ストラップに取り付けた際、Parksonsの方が出っ張りが少なくコンパクトに仕上がります。

S-Lockは良いところは無くむしろ改悪とも言えるので、Parksonsの存在はありがたいことです。Securitety Look愛用者の多くはこちらに流れているんじゃないでしょうかね。

で、このS-Lock、ひと目で分かるのはストラップへの取り付け部が変更になっていることとパッケージが豪華になっていること。旧製品はワッシャーを挟んで六角ナットを締め込むものでしたのでソケットレンチやスパナを使ってギッチギチに締め込めました。現行品はローレットが彫られた厚めの円盤を指で締め込み、最後にトラスロッドホイールナットのように棒を差し込んで増し締めするようになっています。緩み防止のため円盤のサイドから細いイモネジでも留めるようになっていますが、これは強度的に考えて役立つのか不明です。

実際にストラップに取り付けていないのでこの部分の使い勝手はどうなのかはわかりませんが、ネジ部分が長くなっていますし円盤は厚くて重たいので、Securitety Lookより大きく重たくなっていますね。ストラップを付けたままギターを立て掛ける時には邪魔になりそうです。
旧製品はギター側のピンにストラップ側の金具をセットすると遊びがありカチャカチャしていました。ただ、一度肩から吊るしてしまえば全く気にはなりませんでしたが、気になる人は気になっていたみたいです。現行品は遊びがなく一体化しますね。
で、一番気になったのがギター側に取り付けるピンです。
旧製品は普通のストラップピンと同じで中心に木ネジを通してギターにねじ込むタイプでしたが、現行品はピンと木ネジが一体化しているのです。
ロックする仕組みは、ストラップ側金具にあるスプリングで出入りするロックピンが、ギター側のピン中心の穴(木ネジを通す穴)に嵌るというもの。恐らく旧製品で元々ギターに付いていた木ネジなんかを使って取り付けて、そのネジの頭が大き過ぎてピンの穴を塞いだり浅くしてたりして、ロックが効かずにギターが落下するようなことがあったんじゃないのかと思うんです。だからネジの流用ができないよう一体化させたんじゃないかと。

ただですね、その一体化させたネジが良くないんです。長さはXL(30mm)、M(22mm)、S(18mm)の3サイズを別売りしています。同梱されているのはMサイズで、それ以外の長さを使いたい時はXLかSを別途購入しなくてはなりません。これがまた2,000円以上と高価なうえ、Mサイズは無駄になってしまいます。更にネジ山のピッチが一般的な木ネジと違うんです。木ネジではなくコーススレッドのネジピッチに近いような。
ネジのピッチが違うということは、無理やりねじ込めば元々ギターに切られたネジ山を削り取ってしまうということで、強度的に抜けやすくなるんですよね。だから本来なら元のネジより太いネジを使うか、一度ネジ穴を広げてしっかりとダボで埋め戻した上で下穴あけからやり直さなくてはだめなんです。
旧製品に付属の木ネジもピッチが違っていたので、元々ギターに付いていた木ネジを使う人が多かったんでしょう。
せっかく購入したS-Lockですが、使用せず別のロックピンを探しましょう。
で、色々探していたらSecuritety Lookのコピー品が流通しているではありませんか。中には1,000円を大きく下回るような物も。ま、大陸製の怪しい物だろうと無視していましたが、Parksonsというメーカーが目に止まりました。
コピー品なのかパテント切れで堂々と製品化しているのかわかりませんが、韓国のメーカーだそうです。日本では一時Guildの代理店だったキクタニさんが代理店になっていますし、有名な楽器通販ショップでも扱っていますので、海賊製品ではないのでしょう。

今となっては懐かしいSecuritety Lookのパッケージ、裏には新星堂さんの2,200円という値札が。もう20年近く昔、八王子のロックインでSpirit by STEINBERGERのGU-7Rと一緒に購入したものです。
よく見るとParksonsのパッケージにはSecuritety Looksと書いてあるではないですか!てか、メーカー名といい商品名といい律儀に複数形、sを付けるんですね。
ParksonsのロックピンはPSL-700という型番で、ニッケルとクロームが定価2,750円、ブラックとブラックニッケルが3,300円、ゴールドが3,850円です。
SchallerのS-Lockが定価4,500〜7,000円なのでお手軽ではあります。口コミもそこそこ良さそうなので使ってみることにしました。ブラックニッケルを購入です。
Securitety Lookと違っているのはストラップに取り付ける側のネジ部分が長くなっており、六角ナットも2枚になっています。ワッシャーも少し大きくなっていますね。実はSecuritety Lookではネジ部分が短くて厚手のストラップにセットするには苦労しました。六角ナットはソケットレンチで締め込んでいたので緩むことはあまりありませんでしたが、これがダブルナットになると更に緩み防止に効果ありますよね。ただしダブルナットの本領を発揮するには羽交い締めが必要なんです。つまり、2つのナットをしっかり締め込んだ後に下側のナットを少し緩む方向に回して上側のナットと押し合う形にするんです。が、このナットは非常に薄いので普通のスパナではこれができないんです。締め付け強度は出せませんがESPのマルチスパナを使って気休め程度の羽交い締めをしておきました。六角ナットと同じ厚さの簡易スパナを付属してくれれば完璧なんですが。


耐久性が問題なければウィークポイントも改善された良品ということになります。メッキも綺麗に仕上がっていますし、一部口コミであったピンが固くて外せないということもありません。
ついでにS-LockとParksonsの比較を。部品点数はParksonsの方が多いですが、六角ナット2枚とワッシャーを合わせてもS-Lockの円盤より遥かに軽量です。

Parksonsのネジは木ネジピッチですね。フェルトのスペーサーは付属しませんので元々ギターに付いていたものを利用することになります。

ストラップに取り付けた際、Parksonsの方が出っ張りが少なくコンパクトに仕上がります。

S-Lockは良いところは無くむしろ改悪とも言えるので、Parksonsの存在はありがたいことです。Securitety Look愛用者の多くはこちらに流れているんじゃないでしょうかね。
Posted by Don West at 21:46│Comments(0)
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